ハイブリッドカーを販売しているトヨタと日産のハイブリッドカーのしくみの違いについて解説しております!
トヨタ(TOYOTA)は世界で初めて量産車としてハイブリッドカーを販売した自動車メーカーです。
日本国内だけでなく世界的に見ても、ハイブリッドカーのメーカーとして知名度があります。
日産(NISSAN)はハイブリッドカーを販売するメーカーとしてはあまり知名度はありませんが、これまで燃費が悪いとされてきた高級車ラインナップに、ハイブリッドカー仕様を追加しています。
同じハイブリッドカーでもそれぞれのメーカーが採用するハイブリッドシステムには違いがあり、トヨタは「THSⅡ」、日産は「インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロール」というハイブリッドシステムを採用しています。
トヨタが採用するTHSⅡでは、エンジンの他にモーター1個と発電機1個を積んでいます。
そのため、発電機で充電しながらモーターを稼働させることができるので、走行中は常時モーターをエンジンのサポート役として使用することができます。
実際の走行では、【発進時】モーターのみ、【走行時】モーターのみ、又はモーター+エンジン、【減速時】回生ブレーキにより発電、【停車時】アイドリングストップといったようになります。
モーターを発進時だけでなく走行時にも積極的に使用することにより、ガソリンを節約しながらの走行が可能になります。エンジンは高速域や加速時など、パワーが必要になったり、バッテリー残量が少なくなってきたときのみ稼働します。
また常時モーターが稼働していますが、常時、発電機でバッテリーに充電をしていますので、バッテリーの残量に余裕ができ、存分にモーターを使用できるのです。
そのためこのトヨタのTHSⅡが、現在もっとも燃費効率に優れたハイブリッドシステムになります。
プリウスのJC08モード燃費が32.6km/Lという驚異的な低燃費も納得できます。
日産のハイブリッドシステムは、「インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロール」と、少し長い名前がついています。
「デュアル クラッチ」と名付けられている通り、エンジンとモーター1個の他に、クラッチ2個が搭載されています。
モーターは1個しか積まれていませんので、モーターと発電機の役割を兼任します。ただし、どちらか一方の役割はできますが、両方同時に役割を担うことはできません。モーターならモーターとして使用、発電機に代われば発電機として使用といったように、どちらか一方の役割を担います。
実際の走行では、この2つのクラッチを切ったりつないだりすることで、燃費の良い走行を可能にしています。
上のイラストでは、エンジンとモーターの間にあるクラッチをクラッチ1、後輪に駆動力を伝える部分にあるクラッチをクラッチ2として解説したいと思います。
実際の走行では以下のような動きをします。
クラッチの動き | 稼働する動力源 | |
---|---|---|
発進時 | クラッチ1を切り、クラッチ2をつなぐ | モーターの駆動力のみを後輪に伝える・エンジンは停止状態 |
走行時 | クラッチ1とクラッチ2をつなぐ | モーター+エンジンの力で走行。電気残量が少ない場合は、モーターが発電機に代わり、エンジンの余分なパワーを利用して充電する |
減速時 | クラッチ1を切り、クラッチ2をつなぐ | モーターが発電機に代わり、後輪の駆動力で発電機を回し、バッテリーに充電 |
日産のハイブリッドシステムでは、クラッチを自在に操ることで、モーターのみ・モーター+エンジン・エンジンのみといったように、走行方法を臨機応変に変化させます。
日産のハイブリッドシステムもトヨタのTHSⅡも、モーターのみで発進することが可能です。走行中も充電できる点でも両者は同じように見えます。
しかしトヨタのTHSⅡでは、モーターを常時稼働させエンジンの補助として使用することができますが、日産のシステムでは、走行中の充電時にはモーターが発電機として働きますので、エンジンのみでの走行となります。
そのため燃費効率でいうと、トヨタのTHSⅡに一歩譲ります。
少し小難しい話になってきましたので、トヨタと日産のハイブリッドシステムを表にしてまとめてみたいと思います(^^)
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---|---|---|
メーカー | トヨタ | 日産 |
ハイブリッド形式 | THSⅡ | インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロール |
ハイブリッド方式 | シリーズパラレル式 | パラレル式 |
モーター個数 | 1個 | 1個(モーター兼発電機) |
発電機個数 | 1個 | |
モーターの役割 | 動力源として | 動力源として |
燃費効率 | 良い | 一歩譲る |
代表車種 | プリウス・アクア・SAI・カムリなど | フーガ・シーマ・スカイラインなど |
トヨタはモーターと発電機をそれぞれ1個ずつ搭載することにより、充電しながらモーターを稼働させるという、非常に燃費の良い走行を実現しています。
対して日産も、クラッチを2個搭載するという新しい発想で、独自のハイブリッドシステムを開発し、これまで燃費が悪いとされてきた大排気量・高重量の高級車にも、エコという思想を持ち込みました。
トヨタと日産は日本を代表する自動車メーカーですので、これからどのようなハイブリッドカーが導入されるのか、期待されるところです(^^)
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