日産はハイブリッドカーのラインナップで、インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールというハイブリッド方式を採用しています。
日産はトヨタのTHSⅡやホンダのIMAとは違ったハイブリッド方式を採用しており、インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールと名付けられています。
「デュアル・クラッチ」というように、クラッチを2つ搭載することにより、ハイブリッド走行を可能にしています。
上のイラストは、インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールのしくみをわかりやすく図示したものです。
モーター(発電気)の両側にクラッチ1とクラッチ2が設置されています。また、他メーカーのハイブリッド方式がFF(フロントエンジン・フロントドライブ)に対し、FR(フロントエンジン・リアドライブ)の後輪駆動になっています。
モーターは1つしか積まれていませんので、モーターが発電機の役割も担いますので、走行中はモーターか発電機のどちらか一方の役割を担います。
インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールでは、モーターのみ・エンジンのみ・モーター+エンジン・回生ブレーキの4パターンの走行が可能です。
まずモーターのみで走行の場合は、クラッチ1は切り離し、クラッチ2をつなげることで、モーターの動力のみを後輪に伝えます。この際エンジンは稼働していません。
エンジンのみで走行の場合は、クラッチ1をつなぎクラッチ2を切り離すことで、エンジンの動力のみを後輪に伝えます。この際モーターは発電機の役割を担うので、エンジンの余ったパワーを発電に使います。
モーター+エンジンの走行では、クラッチ1、クラッチ2を同時につなぎ、モーターとエンジンの2つの動力を後輪に伝えます。
回生ブレーキでは、クラッチ1を切り離しクラッチ2をつなげ、この時モーターが発電機の役割を担っていますので、減速エネルギーにより発電しバッテリーに充電します。
インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールはモーターを1つしか積んでいませんので、トヨタのTHSⅡのように、発電機で充電しながらモーターも動力源とすることができませんが、エンジンのみの走行の際に、エンジンの余ったパワーを発電に回すことができます。
ホンダのIMAの充電は回生ブレーキ時のみしかできませんから、インテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールは、エンジン走行時と回生ブレーキの2つの場面で充電をすることが可能です。
回生ブレーキ時だけでなくエンジンの余ったパワーでも充電できますので、一見トヨタのTHSⅡと似ているような感じがしますが、充電中はモーターを動力源とすることができませんので、完全には同じではありません。
トヨタのTHSⅡはモーターとは別に発電機も積んでいますから、充電しながらの走行が可能なのです。
ちなみに、トヨタのハイブリッドシステムは、モーター1つ、発電機1つ住んでいますので、シリーズパラレル式。このインテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールは、モーター1つで発電機も兼任していますので、パラレル式に分類されます。
日産はこのインテリジェント・デュアル・クラッチ・コントロールをフーガ・シーマ・スカイラインといった高級車ラインナップに採用しました。
高級車というと、大排気量のエンジンで余裕の走りと実現するとともに、車体も大柄なのが特徴です。しかしその反面、燃費性能は重要視されていませんでした。
しかし日産はランナップの中で、"大柄で燃費の悪い車種から燃費を改善していこう!"というスローガンの元、高級車からハイブリッドを導入しています。今後は、日産もハイブリッド車をどんどん追加投入するようです。
ちなみに日産には他にもセレナもハイブリッド仕様車がありますが、セレナに採用されているのはS-HYBRID(スマートシンプルハイブリッド)といって、ホンダのIMAとしくみが近い簡易型のハイブリッドです。
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